【D Tech.10】真価を発揮!インテル®アーキテクチャの活用方法

 インテル®アーキテクチャをご使用の皆様は、その力を存分に引き出せておりますでしょうか。インテル®ではCPUやVPUなどのハードウェア以外にも、用途に応じたツールキットが用意されております。今回はどのようなツールキットがあるのか、それがどれほど効果があるのか、弊社でのデモの結果も踏まえてご紹介いたします。

<Intel® Media SDK>
 画像や動画のエンコード/デコードといったグラフィック処理を高速化するAPIです。通常、これらを使用せずにグラフィック処理を行うと、ソフトウェア処理になりCPUリソースを圧迫します。そこでこのAPIを使用すると、インテルアーキテクチャのGPUリソースを使用してハードウェア処理するため、CPUリソースに余裕ができ、かつ処理が高速化します。パッケージにはサンプルプログラムも含まれており開発期間の短縮も期待できます。
 弊社の製品を使用して実際に動画をエンコードさせて確認したところ、ソフトウェア処理に比べてハードウェア処理の方が、処理時間が最大1/3程度まで短縮できました。ハードウェア処理をさせるとCPU使用率も5%程度しか占有せず大幅に余裕ができました。特に内蔵GPUが強化された第11世代インテル®Core™iシリーズ(Tiger Lake UP3)搭載製品ではこのような傾向が顕著でした。(※これらの結果は使用するCPUや製品によっても異なります。)
 このようにMedia SDKをアプリケーションに組み込むことで処理時間の短縮と、追加機能を検討するリソースの余裕が生まれます。

<OpenVINO™ツールキット>
 OpenVINO™ツールキットはインテル®アーキテクチャの性能を効率よく引き出し、AI、Deep Learningのアプリケーションを高速化するアクセラレータです。パッケージには物体検知や視線検知、文字起こしなど豊富なデモも入っており、すぐに試すことが出来ます。
OpenVINOを使用して弊社が作成したデモがございますのでそちらもご覧ください。外付けGPUカードなどを使用せずに撮影した映像から人検知しCPU使用率が20~30%程度に抑える事が出来ています。

 上記で紹介した2つは無償で使用することができます。この2つ以外にも、ロボットやAGVのSDK、CUDAからDPC++への変換など、アプリケーション開発を高速化する様々なツールが用意されています。ハード面だけでなく、アプリケーション開発の面からも、インテル®アーキテクチャはお客様を支えます。弊社はこういったツールの案内や開発のお困りごとについてもご協力できますので、お困りの際は是非弊社へお問い合わせください。