【D Tech.03】BIOS設定でできること

今回はPCの運用上で直接的に影響が出るBIOSの設定についてご紹介します。
設定項目は多岐に渡るため、弊社がこれまでBIOSカスタムを依頼される中で、問い合わせの多かった項目や、知っておくと便利な項目にフォーカスしてご紹介します。
機種によって設定が無い物や、BIOSによって設定項目の名称が違うもの、設定の選択肢が限られているものもありますので予めご了承ください。

<起動方法>
  電源投入時に自動で起動するか、もしくは別途スイッチを用意して、スイッチが押された時に起動するかを設定することができます。システムに組み込まれていてスイッチが押せず、電源を集中管理する場合などには自動起動が有効です。機種によっては電源投入後に電源が抜ける前の状態に戻す設定もあります。
PCの状態はS0,S5,G3などのstateで表現されます。ここでは割愛しますが興味がありましたら検索しますと記事がいくつかあります。

<ブートデバイスの優先順位>
  使用環境によっては複数のストレージデバイスが接続されるケースがあります。そういった際にブートデバイスにしたいものを予め優先順位を高く設定しておきます。
  ブート可能なデバイスをバックアップとして用意しておき、メインのデバイスが故障した際にサブのデバイスでブートするといった運用も可能です。アップデートデータが入ったUSBデバイスを使用する場合などにもここで優先順位を変更することがあります。

<USBの起動制限>
  USB機器をブートドライブとして起動可能かどうかを設定することが出来ます。主にセキュリティ用途で使用されることが多く、部外者によるデータの抜き出しなどを予防することが出来ます。ただしBIOSのメニューに入られて設定を変えられては意味が無いため、弊社ではメニューから削除することもあります。これはBIOSのカスタムにより対応可能なのでお問い合わせください。

<ブートディスプレイ>
  起動時に表示するディスプレイを設定することが出来ます。
  複数のディスプレイを使用される際に、お客様側の画面に起動中の画面を見せたくない場合などに有効です。これはBIOSの起動中に影響し、OSが起動するとディスプレイのドライバによって制御されます。
  
<CPUのパフォーマンス制御>

  CPUのターボモードやハイパースレッディングの制御が可能です。CPUの処理能力を制限し、発熱を防ぐことでファンレスを実現したり、動作周囲温度を広くとることなどが可能になります。弊社では安定して運用頂くため、基本的にはどちらもオフにすることが多いです。  

ここに挙げた項目はほんの一部で、起動ログの記録などBIOSの設定項目に出てこないようなチューニングもあります。弊社は創業以来BIOSのカスタマイズをしてきた実績がありますので、お困りの際にはぜひご相談ください。